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小判鮫とは?/ セントラルファイナンス

[ 445] 2-1 小判鮫商法で繁盛する青果店
[引用サイト]  http://www.icon.pref.nagano.jp/f2_chousa/only_one/html/2_01.html

今から30年ほど前の商店街では、夕刻になると、買い物かごを提げた主婦たちが絶え間なく青果や鮮魚の生鮮店を訪れていた。昔は、地域一番店の生鮮店があるから商店街全体が活気に満ちていた。しかし今、その様相は一変し、生鮮店の廃業が続出、青果店の数はこの10年で20%以上も減少した(昭和63年・平成11年「商業統計調査結果報告書」より)。当然、既存の商店街に昔のような活気を見ることはできない。
そして、この商店街に代わって賑わっているのが郊外の大型スーパーである。中小の青果店にとっては非常に厳しい状況である。そんな中、県下でも有数の大型店乱立地である長野市南部地区で、「燃える!あきんどの店」という大きな看板を店先に掲げ、買い物袋を提げた主婦の姿が絶えない青果店がある。それが「亜里多(1号店・2号店)」である。
この「亜里多」という店を今から20年前に創業したのが、今年53歳を迎えた宮下和治氏である。もともと宮下氏は、県下最大のスーパーチェーンで青果部門のバイヤーをしていた。転機を迎えたのは、そのスーパーチェーンが経営に行き詰まり、全国規模(本社東京)のスーパーチェーンに買収されたときのことである。
次々と本社から送り込まれてくる幹部達。その東京流を推し進める姿を見て、「高校しか出ていない俺の居場所は近い将来必ず無くなる」と考え、退社を決意した。その後、知人から総合食料品店の立ち上げと管理運営(店長)を任され、そこで青果以外の商品知識や店舗運営のノウハウを身に付けた。
こうした様々な経験をもとに、宮下氏は「亜里多(1号店)」を開店させた。開店資金は什器備品の購入費の他、不動産費も含め総額わずか65万円であった。「青果店は、新鮮な商品を安く提供することが第一で、店に金をかける必要はない。」そんな信念で、リサイクル品を利用したり、販売什器を工夫したりして実現した数字である。
同店を開店するにあたり、宮下氏には勝算があった。それは、以前から通っていたセミナーで「大型店の入り口から50m以内に店を出し、その集客力を利用することが成功への近道」という教えを受けていたこと。そして、その大型店で長年勤務した経験から相手の弱みを十分に把握しており、これを踏まえた経営ができることであった。
消費者に、大型店と亜里多、それぞれの商品の鮮度と価格を比較してもらい、亜里多の商品の良さを納得してもらえば、必ず受け入れてもらえると考えたわけである。つまり、大型店を恐れるのではなく、それをうまく利用する逆転の発想である。
こうして同店は、地元スーパー「マツヤ川中島店(現在は綿半川中島店)」の横に22坪の店を構えた。宮下氏の考えは見事に的中し、多くの主婦から支持を受けてスーパーを悩ませる程の存在となった。売上は初年度で4,000万円を超え、その後も右肩上がりで推移、8年前に隣地を借り増して32坪の店舗とすると、ついに年商は2億円となった。
宮下氏はこの増床時に、自分の商売に対する思いをもっと明確に消費者に伝えたいと考えた。当時参加していた勉強会(長野県中小企業総合指導所主催)のタイトルに「燃える商人」という言葉を見つけ、「これだ!」と閃いた。今や「燃える!あきんどの店」は誰もが知る同店の代名詞となっている。
小判鮫商法で成功するには、吸着する大型店よりも何かが優れていることが大前提である。それでは、同店が大型店に比べて優れている点は何であろうか。
2.その日の市場の状況を見て、入荷量の多いもので売りさばけていない商品を狙い、コンテナ単位で相場の半額近い値段で買い付ける(自分の店でさばき切れない場合は、原価で仲間に分ける)。
むろんこれが全てではないが、こうした工夫(テクニック)が同店の低価格仕入れを可能にしていることは事実である。なお、当日の販売価格は、隣接のスーパーはもちろんのこと、周辺スーパーの折込チラシを毎日チェックして決めている。
これ以外にも、来店客に「おいしい野菜の見分け方」をレクチャーするなど対話販売も積極的で、大型店には真似のできない顧客との親密な関係を築いている。
この2号店も、やはり大型店の隣に出店した。若い世帯が多い新興住宅地にあり、店はおよそ青果店らしからぬモダンな外観である。また、中島の仕切りを取って見通しをよくしたり、レジと作業スペースを一体化し、従業員の作業効率を上げる工夫をしたのも2号店の特徴である。この店も順調で、早くも1号店と同様2億円の売上を上げている。
繁盛店や新しい店が出来たと聞くと、どんなに遠方でも視察に出かける研究熱心な親子である。「時には原価を割ってでもお客様に奉仕する」そんな攻めの姿勢と、スーパーチェーン時代に培われた的確な数値管理能力に「亜里多」の強さがある。

 

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