埋もれとは?/ ディック
[ 444] “埋もれた職人”に光を――ひろゆき氏に聞く「ニコ動(RC2)」 (1/2) - ITmedia News
[引用サイト] http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0710/26/news032.html
「才能の無駄遣い」を惜しまない職人たちが、ニコニコ動画に集結している。新バージョン「RC2」は、職人達が「ゲーム風動画」まで作れる仕組みを提供。「埋もれた才能を発掘できる土台を作りたい」と、ひろゆき氏は言う。 「ニコニコ動画」に無名の“職人”が集まり、新たな創作が次々に生まれている。「初音ミク」でオリジナル曲を作る作詞作曲家、3Dアニメを発表する動画作家、ギター・ベース・ピアノを1人でセッションする音楽家、「ゼロによる割り算」の意味を教える先生――対価も求めず表現を続ける彼らに、「才能の無駄遣い」という賛辞が贈られる。 動画職人たちのモチベーションは、作品を見てくれる他ユーザーからの反響だ。再生数とユーザーからのコメントが、彼らの創作の糧になる。 「ニコニコ動画は職人さんとユーザーさんが集まる土台」と、運営企業・ニワンゴ取締役の西村博之(ひろゆき)氏は言う。10月にリニューアルした新版「RC2」には、職人たちとユーザーが、一緒になって遊べそうな新機能を詰め込んだ。みんながニコニコする機会が増えればうれしいという。 RC2は「ニコニコ史上初の“前向きな”リニューアル」。投稿者は動画をアップするだけ、閲覧者はそれにコメントを付けるだけ――という従来の機能を大幅に拡張し、投稿者が自分専用コメントをアップロードできる機能や、迷惑コメントを非表示にする機能を搭載した。11月上旬には、投稿者と視聴者が一緒に“遊べる”目玉機能「ニコスクリプト」(NICOScript)を実装する。 ニコスクリプトは、コメント欄に専用コマンドを入力すると、動画にさまざまな機能を付けられるというものだ。「要はコマンドなんだけど、かっこ付けて『スクリプト』という名前にしてみた」。まずは以下のような機能から実装していく。 発想のきっかけは「動画でゲームのようなものを作れるようにしてみたい」と考えたこと。例えば「窓」を使えば、動画上の隠れた場所から“答え”を見つける宝探しゲームを、「玉」機能なら、玉を動かしてゴールに入れるゴルフゲームのようなものを作成可能だ。動画ジャンプ機能を使えば「『かまいたちの夜』のように、選択肢によって異なる動画に飛べるサウンドノベルのようなゲームも作れるのではないか」とひろゆき氏は言う。 ただニコニコ動画には既に、コメント機能を駆使してゲームのような動画を作っているユーザーもいるという。アンケートやクイズ、コメント・アートも、ニコニコ動画で既に行われていたものをシステムとして取り入れ、利用しやすくしたものだ。「ユーザーさんは、思ってもみなかった意外な使い方を発明してくれる。ぼくらの想像力は、既に超えられてる」 スクリプトは10月18日に実装予定だったが、11月上旬に延期した。「開発環境では問題なく動いているのだが、実環境ではまだ負荷に耐えられない」というのが理由。「リリース後は、ゲームを作れる人が、クリエイターとしてニコニコ動画に参加してくれるとうれしい」 ニコニコ動画では「初音ミク」が大ブームだ。「数万本しか売れていないソフトであれだけ騒げるのはすごい。マイクロソフトの『Office』ははるかに多く売れてるのに、誰もそんなに語ってない」(ひろゆき氏) 職人たちの創作を支援していきたいと、ひろゆき氏は言う。「動画それ自体を見るならGyaOに行けばいいと思うし、ニコニコ動画でGyaOと同じことをやっても仕方ない。ニコニコは、誰かが作ったものを与えられて楽しむんじゃなくて、自分たちがもの作りをして楽しめる場にしたい」 ニコニコ動画は、ブログシステムのような「創作のプラットフォーム」になりつつある。「Movable Typeは、コメントやトラックバックの仕組みで文章を書くモチベーションを高め、みんながブログを書くようになってネットに面白い文章も増えた。映像や音楽に関してはそういう仕組みが少なかったけど、映像にみんなで茶々を入れられるというニコニコ動画は、ブログのような仕組みを映像に取り入れられたんじゃないかな」 「埋もれた才能」に特に光を当てたいという。テレビなどメジャーなメディアには出てこない、ほんの趣味程度で作った作品がたくさん投稿され、ニコニコ動画に集まるユーザーのうち、誰か1人の心にでも届けば面白い。 例えば「組曲 ニコニコ動画」(ニコニコ動画で人気の楽曲を組み合わせたメドレー)をカラオケで歌い、「いい声」と人気が出た「いさじ」さん。「いさじさんは多分、本職の歌手の方ではないし、あの野太い声は今のメジャーレーベルの売れ筋ではないだろう。でも彼の声が好きだと思う人がニコニコ動画には1万人ぐらいはいる。彼のような人と、彼の声を聞きたい1万人とが出会えれば、みんな幸せになれるかなぁと」 みんなでニコニコできる動画を掘り起こすために――動画コンテスト「国際ニコニコ映画祭」も11月から開く。手塚眞さんを審査員に迎え、月に1回ペースで優秀作を決める予定だ。 数学動画「なぜ0で割ってはいけないのか? リンゴの分配から体の公理まで」が最近人気を集めた。「すごく面白かった。これを見て久しぶりに勉強しちゃいました」(ひろゆき氏) 「面白い動画を集めてみんなで『これ面白いよね』と紹介する――ってのをやりたいと思ってて。『国際映画祭』をいう大層な名前を付けてみました。手塚さんが(めったに引き受けないという審査員を引き受けるなど)ノリノリだったのに驚いた」(ひろゆき氏) 「とかち」「MAD」など、ニコニコ動画でよく使われるキーワードを解説したり、他の動画の影響を受けて生まれた動画の“進化の系譜”を確認できたりする辞典も、年内をめどに作成する計画だ。「名前は『ニコペディア』とか『ニコニコ用語の基礎知識』とか言っているけどまだ未定」 ニコニコ動画では、他ユーザーが作った動画に触発されて新しい動画が生まれることも多く“元ネタ”を知らないと楽しめない部分もある。「流行がすごく早い上、どうしてもPC好き・理系の人が好きなコンテンツが中心で、一般の人たちが付いて来れない部分がある。映画祭や用語辞典など、もっと一般的なコンテンツを提示できるルートを増やしていきたい」 「ビスコ」に好きなだけクリーム塗れる「手作りキット」「ビスコ」に好きなだけクリームを塗れる「手作りキット」が登場。ビスケットとクリームが別々になっている。 失恋より辛い「PCの全データ消滅」 シマンテック調査PCのクラッシュや全データが消えてしまった場合に受けるダメージは、失恋を上回る――シマンテックがPCにまつわるストレスに関する調査結果を発表した |
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